2021年11月27日
こんにちは、Rayです。私はドイツで音楽の勉強をしている大学院生で、オーボエという楽器を専攻しています。
ドイツにも四季があり、1年を通して様々な表情がありますが、今回は冬についてお話しします。
もくじ
私のドイツでの「冬」歴
留学のため北ドイツに来てから2年ほどが経ちました。コロナ禍の影響で2020年前半は半年日本にいたので、ドイツで夏を1回、冬は2回経験していて、現在は3回目の冬です。
1年目冬は留学開始から半年以内で、ビザなどの様々な手続きや新しい環境に慣れるのに常に気が張っていました。また、コロナ前ということで演奏会を聞きに行ったりクリスマスマーケットを楽しんだりしたので、冬季うつの様な症状やホームシックを感じずに済みました。
その後2020年の春から8月中旬まではコロナの影響で日本にいました。ドイツに戻って夏から秋の間は感染者数が減少したため制限緩和された時期もありましたが、その年の冬から春にかけてはロックダウンでした。幸い大学での個人レッスンは対面で継続されたものの、オーケストラの演奏会もクリスマスマーケットも全部中止、楽しみなイベントがほぼ全てなくなってしまいました。年明け頃からしばらく不安な気持ちが消えなかったことを覚えています。冬の寒さ・暗さとロックダウン中のストレスのダブルパンチを食らいました。
が、これは私に限った話ではなかったことと思います。
3回目の冬である今年は、徐々に厳しくなる冬の寒さ・暗さにじわじわと精神的ダメージを受けていますが、ただ単に寒い・暗いからダメージを受けているだけではなく、もっと違う原因があることに気が付きました。それは、夏と冬の日の出の時刻の差です。もちろん日本でも日照時間は一年を通して変化しますが、北ドイツではその変化がもっと極端です。
夏のドイツは日の出ている時間が長く、朝4時頃から22時頃まで明るいです。十分な睡眠時間を確保するためには、目覚める前の数時間明るくても気にせず寝ていられる能力または対策が必要でした。
対して現在の日の出は8時手前。もし朝から活動したければ、日が出る前に起きなければなりません。去年・一昨年は夏に日本からドイツに移動したときの時差が大きいので変化に耐えられたのかもしれません。夏の期間ずっとヨーロッパにいた今年は、明るくなっても寝ていることに慣れていた身体を冬モードに移すのが大変なことなのだと初めて知りました。
11月現在は日の出が遅い上に日の入りも16時前と早く、ものすごく1日が短く感じます。17時頃には暗さで眠気を感じ始め、長い夜を過ごすうちに22時頃に覚醒してしまって眠りにくくなり、生活が夜型にシフトしていっているのが現状です。結果朝起きられず、1日がさらに短く感じられる悪いループにはまっています。
本来夜より朝が得意な私は遅起きするたびに悶々としてしまいますが、今のところ予定がある日は起きられるので生活に支障は出ていません。いつか順応できるようになるだろう、と願ってあまり焦らずにいたいと思っています。
冬を乗り切る
秋冬に晴れの日が多い太平洋側の街出身の私には冬の暗さが身に応えます。何回か冬を過ごしている私が見つけた、厳しい冬を乗り切る方法を紹介します。それは、アイテムに頼ることとイベントを楽しみにすることです。
光目覚まし時計

日の出前に起きなければならない時に本当に重宝するのが、光目覚まし時計です。
これは太陽の光で目覚めるのをイメージして作られた目覚まし時計です。セットした時刻の30分前から自動的にオレンジ色のライトが付き、起床時刻まで段階を踏んで徐々にライトが明るく、白色の光になり、起床時刻に音が鳴ります。
1年目の冬に「ドイツの冬の朝は暗すぎる」ことを知って購入してから、冬は旅行にも持って行くくらい愛用しています。
残念ながら今の私には光目覚まし時計が役に立たないくらいの光耐性(明るい中でも寝られる)がありますが、しばらくしたら光時計で起きられるようになるかなと期待しています。
ビタミンD摂取
冬の日照時間が少ないせいでうつうつとした気分を抱える可能性の高いドイツでは、ビタミンDサプリメントの摂取が一般的です。ビタミンDは主に太陽の光を浴びることで生成され、食材から十分な量を摂取することが難しいビタミンで、それが欠乏すると免疫力の低下や精神が不安定になる原因となるそうです。
冬が厳しくなる前の10月頃からサプリを飲み始める人が多いそうです。小さな子どもに飲ませることも普通に行われています。サプリはドラッグストアで気軽に買えるほか、調剤薬局で薬剤師さんに相談したり医者で処方してもらったりして入手します。錠剤、水に溶かして飲むタイプ、舌先に垂らすタイプ、スプレータイプなどの選択肢があります。
以前は飲んでいませんでしたが、今年から私もビタミンDサプリを飲んでいます。はっきりとした効果はわかりませんが、もう少し様子をみようと思っています。
クリスマスマーケット
クリスマスマーケットの現実離れした感じは半端でなく、気分が落ち込みやすくなる冬を乗り切る助けになります。
11月下旬から始まるマーケットは、11月の2週目頃から2週間かけて設営をしています。移動観覧車がパーツごとにトラックで運ばれてきたり、照明の点灯確認がなされたりと、少しずつマーケットが完成に近づきます。この設営を見るだけでも、ワクワクした気分になりました。
去年に続き今年もコロナウイルスの勢いは止まらず、現在ドイツ全体での感染状況は過去最多との話も出ています。ロックダウンや行動制限がなされる可能性がとても高いようで、クリスマスマーケットの開催中止を発表した街も数多くあります。幸い私のいる街のクリスマスマーケットは、11月22日にオープンしました。
ワクチン接種証明書や回復証明書を提示すると巻いてもらえるアームバンドを見せて初めてマーケットで買い物ができること、飲食時以外はマスクを着用することが必要ですが、数日見ている限り、店も客も徹底しているように感じます。いつ感染状況が悪くなって開催中止になるかわからないですが、みんなそれを避けるべくルールを守っていると思います。
演奏会シーズン
クリスマスシーズンになると、ドイツでもたくさんの演奏会が開催されます。教会でのクリスマスオラトリオ、魔笛、ヘンゼルとグレーテル、ラ・ボエーム、くるみ割り人形、第九、ジルベスターコンサート、ニューイヤーコンサートなどは鉄板の冬のコンサートプログラムとなっていて、いろいろなコンサートホールの催し物一覧に出てきます。
一番驚いたのが、ベートーヴェンの第九です。私はてっきり、第九を年の瀬に演奏するのは日本での習慣だと思っていましたが、ドイツでも第九で年越しは定番だそうです。
去年はハードロックダウンのためにコンサートが一切なくなってしまいましたが、今年は今のところ中止になるお知らせはありません。開催を願うばかりです。
まとめ
3回目の今年も、まだ北ドイツの寒さ・暗さには慣れません。時間がかかるとは思いますが、慣れないことに凹むことなく、イベントが中止になるかもしれない不安を抱えすぎることもなく、ゆっくりと冬に適応したいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回は12月11日(土)に更新します。
Ray
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