Rayのドイツ音楽留学レポート【第26回】船のお祭りハンザセイル

2021年8月21日

こんにちは、Rayです。私はドイツで音楽の勉強をしている大学院生で、オーボエという楽器を専攻しています。

先々週、私は船のお祭り「ハンザ セイル Hanse Sail」に行ってきたので、今回はそのことを書きます。

ハンザ セイルは船のお祭り

ハンザ セイルは毎年夏に北ドイツの港湾都市ロストックとその隣のヴァルネミュンデの2つの地域で行われる世界最大規模の船のお祭りです。今年2021年は8月5日から8日まで開催されました。1991年の第1回から昨年のパンデミックの影響による中止・延期を経て、今年で30回目です。

世界各地から船が集まるお祭りで、例年の来場者は100万人。世界有数の船のイベントだそうです。今年の来場者数はわかりませんが、いつもより街に人があふれていました。

私がこの街に引っ越してきてよく言われたのが「ここの夏は面白い。世界中から船が集まる」ということでした。地元の皆さんが楽しみにするハンザ セイル、この街に住んで2年目の今年になってやっと見に行くことができました。

「ハンザ セイル」は 中世のハンザ同盟を表す【Hanse】と、帆船、船が帆走する、という意味の英語【Sail】を合わせた言葉です。

ハンザ同盟とは

中世に商人が北ヨーロッパの商業圏を作り、もともと支配していた領主に対抗して自治権を獲得した都市同盟がハンザ同盟です。13世紀初めに誕生し最盛期を迎えた14世紀には100とも200ともいわれる都市が加盟し、時代の変化により17世紀後半までに消滅しました。ドイツではロストックの他にリューベック、ハンブルク等が元ハンザ同盟都市ですが、それらの地域には現在もハンザ同盟の名残が見られます。

例えば街の正式名称として地名の前に「ハンザ都市」と付いている地域もありますし、写真のようなレンガ作りのハンザ同盟時代の特徴的な建築物は各地に見られます。

リューベックにある塩の倉庫もハンザ同盟時代の建築様式です

ハンザ セイルに行ってみた

今年のハンザ セイルを写真とともにレポします。

出航する様子

開催3日目に私が向かったのはビーチ直結のリゾート地、ヴァルネミュンデの会場です。私が着いたときにちょうど出航する帆船がありました。帆船の動く様子を見るのは初めてでした。杭に結びつけてあるロープを外して甲板にあげていくところから舵を切って港から離れるところまで、港のスタッフと船員が見事なチームプレーでした。

残念ながら港付近の帆をいっぱいに張って風を受けて進むことは見られませんでしたが、それでも大きな船がゆっくりと海に向かう重厚感と意外とすっきりとした船のフォルムとのバランスに感動しました。

出航していきました
ディナークルーズが開催される帆船
ドイツの軍艦

別の帆船ではディナークルーズが行われるようで、ドレスアップした人達が帆船に乗る様子を眺めました。その隣に泊っていたドイツの軍艦の圧倒的威圧感に息をのんだ一方、話しかけてくれた船員さんの朗らかな様子にほっこりました。

メイン会場にある移動遊園地
ボート競技のトレーニングマシン

翌日はヴァルネミュンデから川を7㎞程上ったロストック港横のメイン会場に行きました。川沿いいっぱいに、屋台や展示ブース、移動遊園地、長テーブル、野外ステージなどが用意されていました。

例えば会期中にレガッタ競技も開催されていたそうで、その関係からかボート競技のトレーニングマシンの体験会がありました。またロストックの地ビールのブースがあったり、ドイツの屋台では定番のクレープやケバブ、ソーセージなどを買ったりすることもできました。

ロストック港から

ロストック港にもたくさんの船が停泊していて、屋台のソーセージ片手に船を眺めることができました。全部で100隻以上の船がハンザ セイル期間中にロストック・ヴァルネミュンデ両港に寄港したそうで、その中には新しい船から伝統的な造りの帆船まで含まれていたそうです。港で船の往来を見ながらそれぞれの船の歴史やこれからの航海の様子を想像する、楽しい2日間でした。

ちなみに入場料は無料です。

ハンザ セイルのコロナ対策

人から話を聞く感じでは、今年はパンデミック収束前の開催ということで屋台も展示も例年に比べると規模が小さかったようです。出店や移動遊園地のあるメイン会場は柵で囲まれていて、入口で一人ずつ陰性証明書やワクチン接種証明を確認されました。人数制限もあったようです。(それでも最大1万5千人までこのエリアに入れるということから、かなり大きいエリアだとご想像いただけるかと思います。)各地から人が集まるので、厳しい感染防止策を講じていたことに安心感がありました。

ハンザ セイルのエリア入場に必要な陰性証明書は、会場に行く前にドイツのいたるところにある無料のコロナウイルス抗原検査場で検査、採取してくるか、メイン会場の周辺の検査場で取得することができました。私は一緒に行った友人に付き添って会場周辺の検査場に立ち寄ることになったのですが、そこの混雑具合の激しいこと激しいこと!検査場不足・人手不足でスタッフの方もしんどそうでした。さらに会場周辺のネット環境が弱くて全くつながらず、列に並びながら他の方法を探すことすらできませんでした。

結局なすすべもなく、検査場を探し始めてから検体採取するまでに1時間半並びました。採取から結果が出るまでは30分くらいでしたが、ようやく陰性証明書を手に入れた時には一仕事終えた気分でした。

年に一度の街の重要な行事、きっと市役所中心に念入りな準備が行われたのでしょうが、もう少し検査場増やしてよ、インターネット回線への配慮ももっとしてよ、と思わずにはいられませんでした。ただ、人の手で作り上げられるものは何でも、想定と現場の状況とのギャップはあるよな、高校大学の文化祭でそうだったからな、と妙に納得もした私でした。

参考文献と、まとめ

今回ご紹介したハンザ セイルはこちらの公式サイトからご覧いただけます。来年2022年は8月11日から14日の開催と決まっていますし、ハンザ セイルの公式写真などもありますので、ぜひ来年の旅の計画にお役立てください。Hanse Sail Rostock – News-Detail

またハンザ同盟の歴史のところで高校の世界史の教科書と電子辞書を使いました。「(株)山川出版社、詳説世界史 改訂版、2014年発行」、「日立ソリューションズ、百科事典マイペディア 電子辞書版、2011年発行」

最後までお読みいただきありがとうございました。次回は9月4日(土)に更新します。テーマは「ドイツの日用品」の予定です。

Ray

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