シェフヒロサワの徒然日記 2026年10月

2026年10月20日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

今年度のコンサートのマネジメントと並行して、来年度のコンサートの会場予約や出演者の日程調整、演目に沿った選曲などを進めています。

先日のフリューディヲンのコンサートの残務処理が片付いたこともあり、次のコンサートの準備までの間は来年度の企画を具体化する業務に充てています。以前は前年度のコンサートが終了してから次年度の準備をしていましたが、ここ数年は観客数が増えて来たので、貸しホールを使うとなると一年前から予約抽選会があるので、それまでに大凡の企画を固めておかなければなりません。

そのため一年前にはほぼ企画は出来上がっていて、今は一年後の企画を煮詰めながら、二年後の構想を練っています。

今年私は68歳を迎えるので、二年後には70代に突入します。明らかに筋力は低下していますが、毎日一万歩のウォーキングのおかげもあって気力と体力の衰えは感じず、逆に創作意欲はますます盛んになっています。

その意欲の源は料理を毎日欠かさずに作り、食事と運動と仕事をストレスなく行い、毎日を豊かな気持ちで過ごすことです。定年退職するまではそんな余裕などなく、眉間に皺を寄せながら仕事に追われる毎日を過ごしていました。

今は好きなことを、好きな場所で、好きな人と過ごす毎日を送っています。セカンドライフこそ人生でもっとも豊かな時間だと思います。

さて、本日の料理は…
🍳 ヤンニョムポーク丼
🍳 チャプチェ
🍳 もやしと鮭フレークのナムル
🍳 サムジャンスープ

2026年10月19日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

作曲家は五感を通じて感じた具象を、音の高低、長短、和音、強弱、緩急、間、表意記号などを通じて抽象化して五線譜に記します。

例えばピカソの代表作である「ゲルニカ」は、戦争がもたらす悲惨さ、暴力、そして人間の苦しみや絶望を表現しています。具体的には1937年、スペイン内戦中にナチスドイツ空軍がスペインの無防備な都市「ゲルニカ」に対して行った無差別爆撃がテーマとされ、モノクロームで描くことで、悲劇性や混乱、冷徹な現実をより強く強調しています。また引き裂かれた馬、泣き叫ぶ母親、不気味に目を光らせる牡牛など、破壊された人間や動物の姿がキュビスム(多面的視点を一つにまとめる表現)を用いて歪み、分解されて描かれています。正直絵の才能に恵まれなかった私はピカソのゲルニカを観ても、創作の意図を教えられてもちんぷんかんぷんでした。

同じように、音楽を聴いてもちんぷんかんぷんの方は少なくないと思います。そのため冷凍食品を解凍するように、抽象化された五線譜を読み解いて具象世界の感情や空気感を音にしたためて、聴く人に届けるのが音楽家の仕事といえます。つまり英語を日本語に訳すのが通訳の仕事なのと同じ様に、抽象化された楽譜を具象化された感情に翻訳するのが音楽家の仕事です。

ですから優れた音楽家の演奏は、まるで映画を観ているようにストーリーの展開に伴って感情や空気感がどのように変化し、どういう結論に至ったのかがはっきりと伝わってきます。

だからこそ音楽畑の朗読コンサートは、朗読によって具象世界の感情や空気感を理解していただいた上で、演奏によりその場面での感情や空気感を味わっていただくことを意図しています。言語明瞭意味不明な演奏は、耳には届いても心には届きません。

さて、本日の料理は…
🍳 肉汁つけうどん
🍳 もやしとニラの炒めもの
🍳 鶏肉と大根の煮物
🍳 わかめの卵の味噌汁

2026年10月18日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

『北の国から』の名シーンのひとつとして、閉店間際のラーメン屋で、五郎と純と蛍がラーメンを食べている際に、無愛想な店員が丼を下げようとすると、五郎が「子供がまだ食ってる途中でしょうが!」と怒鳴りつけたシーンがあります。

これは子どもが父親に泣きながら自分の過ちを告白しているのにもかかわらず、閉店時間が迫っているため、店員が子どものラーメンを片付けようとした時の父親の言葉ですが、子どもが自分の過ちを告白している緊迫した場面で、なぜ店員はラーメンを片付けようとしたのかというと、この店員にも2人の子どもがいて、お腹を空かせて母親の帰りを待っているという裏設定があったのだそうです。

このように作品の中では説明されない登場人物の背景が隠れており、店員には店員の家族を守ろうとして客のラーメンを片付けた理由があるのです。

朗読コンサートの朗読練習は、その登場人物の生育歴や性格、行動パターンなどを読み解いたプロファイリングノートをもとに、台本の中では説明されない裏設定を推測し、登場人物の心理や感情やキャラクターを感情表現の中に落とし込んでいます。

他の人から見れば「そこまでこだわる面倒くさい奴」と思われるかも知れませんが、主役であれ脇役であれ、その人物にはその人なりの人生があり、その中で培って来た価値観や生き様を丁寧に描くことで、作品の深みが全然違ってくると思うのです。

さて、本日の料理は…
🍳 トマトとツナの和風スパゲティ
🍳 ポークチャップ
🍳 オムレツ
🍳 抹茶マカロン
🍳 かぼちゃとベーコンのスープ

2026年10月17日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

最近気になっているカテゴリーにHSPがあります。これはHighly Sensitive Personの略で、生まれつき「非常に感受性が強く、敏感な気質を持った人」のことです。

アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が提唱した心理学上の概念であり、病気や障害ではありません。全人口の15〜20%(約5人に1人)に見られると言われ、日本では「繊細さん」とも呼ばれます。

HSPには4つの基本特性があると言われ、①物事を表面的に捉えず、深く多角的に考える。②大きな音、強い光、人混みなどの刺激で疲れやすい。③他人の感情やその場の雰囲気に強く影響され共感しやすい。④わずかな音や匂い、他人の表情の変化によく気づく、と言われています。

言ってみればアンテナの感度が良すぎて、普通の人は気付きもしないことを感じ過ぎてしまい、周りの影響をもろに受けてしまう人のことを指します。

この特性は私自身幼い頃からずっと悩まされたことであり、奥さんもその傾向があり、遺伝なのか娘も全く同じ様な性質で生きづらさを感じているようでした。しかし、歳を重ねて経験を積むことにより、クヨクヨ悩むこともなくなりましたが、果たしてこれは良いことなのかと考えるようになりました。

確かに経験を積むことで自分が強くなったとも言えますが、言い方を変えれば敏感だったものが鈍感になっただけなのかも知れません。自分の痛みに敏感だったから他人の痛みにも敏感で、言葉の使い方や相手への態度や表情に凄く気を遣っていましたが、自分が強くなったと思い始めた頃から相手の痛みにも鈍感になり、相手を平気で攻撃する様になり、相手へも不遜な態度で接していた様に思います。

自分が弱いから相手の痛みにも敏感でいられることの方が、人間として大切なことなのだと今では思っています。その想いをテーマにしたのが、12月26日(土)に桐生市有鄰館で開催されるあぽろんずクリスマスコンサート2026″クリスマスキャロルとスティーブ・ジョブズの最後の言葉”です。

自分は強い人間だと錯覚していた人間が自分の弱さを知った時、人として覚醒し本当の強さを知るという物語です。

さて、本日の料理は…
🍳 煮込みラーメン
🍳 白菜とエビの中華炒め
🍳 柿とつぶあんのスイーツトースト
🍳 中華風コーンスープ

2026年10月16日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

12月26日(土)桐生市有鄰館煉瓦蔵で、「あぽろんずクリスマスコンサート2026“クリスマスキャロルとスティーブ・ジョブズの最後の言葉”が開催されます。

これと時を同じくして、『パイレーツ・オブ・カリビアン』『シザーハンズ』『アリス・イン・ワンダーランド』などで数々の異端児を演じてきた俳優、ジョニー・デップを主演に迎えた映画『クリスマス・キャロル/3人のゴーストたち』が、今年11月13日(金)より全世界同時公開されます。

まさかこのタイミングで同じ作品が、映画化されるとは思いもしませんでした。

チャールズ・ディケンズの世界的ベストセラー小説「クリスマス・キャロル」。1843年の出版以来、一度も絶版することなく、時代と国境を超え語り継がれている不朽の名作です。

主人公・大富豪でお金しか信用できない守銭奴のスクルージは、クリスマスイブに現れた3人のゴーストに憑りつかれ、過去・現在・未来へと連れ回され、時空を旅した先で、これまで辿ってきた“金に固執してきた自分”を目の当たりにし、恐ろしい未来を突き付けられることで、何かに気づくという展開は同じですが、予告記事をみる限りではかなりダークな仕上がりになっているそうです。

私も朗読原稿を推敲している際に、たとえ過去・現在・未来を旅して自分の未来が寂しいものだと知ったところで、未来への不安でそんなに急に生き方が変わるものか?と正直違和感を感じました。

子ども向け作品であったとしても、人間の行動心理にそぐわない展開は作品の説得力を弱めてしまいます。だからこそ守銭奴スクルージが、残りの人生の生き方を180度変えようと決意した過去の”後悔”を明らかにしなければ、この話は子ども向けのただの美談になってしまいます。

人が生き方を変えようとするのは未来への不安ではなく、過去への後悔だからです。だからこそ今回のコンサートは”スティーブ・ジョブズの最後の言葉”の伏線として、クリスマスキャロルを展開することにしました。

さて、本日の料理は…
🍳 甘辛アツアツ肉うどん
🍳 かぼちゃとししとうと鶏肉の甘酢炒め
🍳 切り干し大根の煮物
🍳 淡雪羮
🍳 ほうれん草の卵とじ味噌汁

2026年10月12日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

うちの奥さんは昔から、私が変な電波出してるからモノが壊れると言っていました。そんなことあるわけ無いだろと思っていましたが、先日立て続けに私の周辺の機器が異常を起こす事態となりました。

まずパソコンのファイルをバックアップしようとしたら、予期せぬエラーにより元のファイルそのものが消失してしまいました。その後印刷をしようとしたら紙詰まりを起こしてしまい、紙を取り除いて印刷を再開しようしてもプリンターエラーにより、修理に出してくださいと表示され、再起動しても復旧しませんでした。そのため販売店に修理に出しに車を運転しようとしたら、電子制御されているためギアがバックに入らなくなり、パドルシフトもアップはできるのにダウンは出来なくなってしまいました。そのため路肩に停めてエンジンを再始動したら解決しました。更にその足で税務署に源泉徴収を納めに行ったら、システムダウンしてしまったために現金の入金ができないと言われました。仕方なく家に戻ってテレビを見ようとしら、何もしてないのに番組表と放送中の番組が勝手に交互に表示され、チャンネルを変えることも録画しておいた番組も観ることができませんでした。リモコンで電源を入れ直してもダメだったので、テレビの主電源を入れ直したら解決しました。更に電話がかかってきたので出ようとしてら、スマホが全く反応しません。その後、着信のあった番号にかけ直そうとしても発信できません。これもスマホを再起動したら解決しました。

一体これは何なんだ!とB級オカルト映画のような気持ちになりましたが、人間の不機嫌が機械の故障を引き起こすという現象は、オカルトや都市伝説のように語られることがありますが、実は科学的・現実的な視点から見ると明確な因果関係が存在するのだそうです。

• 操作の乱暴化(物理的ストレス)
イライラしている人は、無意識のうちにボタンを強く押す、レバーを急激に動かす、ドアを強く閉めるといった乱暴な操作を加えがちです。これにより液晶の警告表示を見落とす、異音に気づかない、手順を間違える、あるいは定期的な清掃やオイル交換を怠るといった「ヒューマンエラー」を誘発し、故障に繋がります。

• 帯電量の変化(静電気の影響)
ストレスを感じている時は、衣服のこすれ合いや自律神経の乱れによる発汗状態の変化などにより、体に静電気が溜まりやすくなるという説があります。この状態で精密機械(PCやスマートフォンなど)に触れると、静電気放電(ESD)によって内部基板がショートすることがあります。

• 確証バイアス(心理的錯覚)
機嫌が悪い時は、普段なら気にならない「ちょっとした不具合に対して過剰にイライラし、「自分がイライラしているから機械が壊れた」と思い込んでしまう心理的な確証バイアスも大きく影響していると言われています。

要するに不機嫌は体にも機械にも良くないということですね。コンサートの残務処理も片付いたことだし、温泉にでも行ってリラックスしましょう。

さて、本日の料理は…
🍳 鍋焼きうどん
🍳 もやし炒め
🍳 かぼちゃの煮物
🍳 ナスと油揚げのお味噌汁

2026年10月11日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

先日篠原小雪さんがプロのピアニストとしてデビューしましたが、プロというのは音楽を職業にするということです。

プロミュージシャンと言ってもピンキリで、メジャーデビューし売れっ子になると、ヒット曲や大規模ツアー、印税(CDや配信)により、数千万円から数億円稼ぐケースがあります。しかし一般のメジャーフリーランスの平均年収は約200万円〜250万円程度といわれ、生活のためにアルバイトや兼業をする人も多いです。

またサポートミュージシャン・スタジオミュージシャンと言われる人が、バック演奏やレコーディングで活動する場合の年収は300万円〜500万円程度と言われます。音楽教室の講師や小規模なライブ活動などを中心とする人の場合の年収は、100万円〜400万円前後と言われています。

一般的にプロの音楽家の収入源は、出演料、レッスン料、制作・著作権料、オリジナルグッズ販売、デジタル・副業収入と言われています。プロは観客動員数がそのまま収入源になるため、100人、200人と客を呼べる音楽家にならなければ音楽だけで生活して行くことはできません。

しかし、音楽を仕事にしてお金をいただくということはお客様に対して責任を持つということですから、不特定多数の方の異なる期待に応えるということは生半可な事ではありません。

今の大卒の新卒初任給の平均額(男女計)は24万8,300円と言われますから、演奏収益だけで計算すると¥3,000のチケットを150枚捌けば必要経費¥160,000、所得税10.21%を差し引いてもほぼその金額に近い出演料は確保できます。

しかし、それを毎月続けるとなるといくら熱心な常連さんだったとしても毎回来ていただくのは難しいので、2ヶ月に一度でペースでコンサートを開催するとなると最低300人の動員がないと、大卒新卒初任給並みの収入は確保できません。

また所得があれば納税義務が生じます。そのため個人事業主としての登録や所得税の青色申告承認申請が必要になります。しかし、プロの音楽家を育成する音楽大学では、プロの音楽家になった時の生涯設計の授業はないらしく、国民健康保険や年金の積み立てや確定申告、著作物使用申請など、社会人として最低限必要な知識すらないプロミュージシャンは少なくありません。

夢を売るのが芸術家ですが、夢を食べては生きて行けません。そのため夢の対価を得て生活するのが職業音楽家です。しかし、音楽を職業にするのは今の日本では、茨の道を進む覚悟が必要です。アマチュア時代の趣味の延長なら、プロの音楽家になどなるべきではありません。

さて、本日の料理は…
🍳 カルボナーラ
🍳 チキンカツ
🍳 サブレフロランタン
🍳 かぼちゃポタージュ

2026年10月10日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

音楽畑の主催コンサートにお越しいただく方の中には、ガリガリのクラシックコンサートを期待してお見えになる方もおられ、そういう方には朗読やトークなどの付加価値より、もっと演奏が聴きたいという声をいただくことがあります。

それはもっともなご意見であり、本来クラシックコンサートはそうあるべきだとは思いますが、音楽畑創立直後はその路線でコンサートを開催していました。しかし客足は伸びず50人入れば大入りで、毎回収支決算は赤字の連続でした。

つまり名前で何百人という観客を呼べるアーティストはまれで、大半は20から30人しか観客を呼べないのが実情です。そのため朗読コンサートという企画をスタートさせ、他のクラシックコンサートにはない付加価値を付けたところ、クラシック音楽ファンではないが朗読に興味があるので来たというお客様をお迎えすることができ、今では百人を超えるのが普通になって来ました。

もちろんそんな付加価値は要らないからもっと演奏を聴かせろというお客様は自然と離れて行き、クラシック音楽はよく分からないけれど物語と音楽が一体になったコンサートなら楽しめるという、新規顧客の発掘につながりました。

音楽畑というネーミングの通り、音楽を愛好する人を育てるのが音楽畑の使命だと思っています。だから若い音楽家をプロデュースし、お客様を集めて経験を積ませるとともに、今までクラシック音楽に興味がなかった人にも深い感動を体験していただくことで、クラシック音楽ファンを開拓して行く活動を今後も進めて行きたいと思います。

さて、本日の料理は…
🍳 醤油ラーメン
🍳 鶏むね肉の中華揚げ
🍳 きゅうりとツナの中華和え
🍳 サンラータンスープ

2026年10月9日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

先日のフリューディヲン朗読コンサート”交響組曲シェヘラザード”と“菊池寛のアラビアンナイト”の録音を聴き直したところ、改めてクオリティが高くなって来たことを実感しました。

まず一番成長著しいのは朗読の青柳美保さんです。まえばしCITYエフエムのパーソナリティを務める傍ら、前橋花火大会のアナウンサーを務めるなど、経験豊富な経歴を持つ青柳さんですが、朗読は音楽畑の仕事が初めてで最初は戸惑うことばかりだったそうです。

しかし、研究熱心な方なので音楽合わせの前に朗読だけの練習にお越しいただき、登場人物のプロファイリングを行い、登場人物のキャラクターに応じて声質や喋り方を変えるテクニックを磨いていただきました。そうして朗読コンサートを重ねるごとに表現のツボが分かって来た様で、緩急の付け方、声質の違い、強弱の付け方、間の取り方、息継ぎ箇所を句点から読点に変えるなど、朗読技術の進化が著しいです。

彼女がラジオの番組で心掛けているのは伝える側に立った表現ではなく、リスナーの側に立った表現だそうです。ですから平板で単調な表現ではリスナーの心に残らないので、変化を付けることによって大事なポイントを分かりやすく伝える様に心がけていることが、朗読のテクニックの向上の背景にある様です。

そのため、今回のアンケートにおいても何を目的にコンサートに来たのかの回答で、演奏と朗読が拮抗していました。更に自由記述欄においても朗読が素晴らしかった、朗読と演奏が一体になった世界観を楽しめた、2時間のコンサートがあっという間に過ぎたなど、絶賛するコメントで溢れていました。

また朗読に感化されたからなのか、演奏者の表現も練習時とは比べ物にならないほど場面に応じた緩急、強弱、大小、澱まないフレージング、場面転換時の間など、楽譜に書かれてない音楽表現が自然と溢れ出ていました。

フォルテだから強く表現するのではなく、妻に裏切られた憎しみが溢れ出たから強く表現すると言った様に、作曲家が表意記号に込めた想いを朗読が解説してくれるから、表現する側も聴く側も同じ感情を共有して、音楽を深く感じていただけるのだと思います。

しかし、その前提となるのは朗読と音楽が一体化していることです。朗読と音楽を無理やりくっつけた様な朗読コンサートでは世界観が遊離してしまい、感情の行き場を失くしてしまいます。アンケートでも朗読と音楽が一体となった素晴らしい企画でしたと、多くのお褒めの言葉をいただきました。

次回の朗読コンサートは、12月のクリスマスキャロルとスティーブ・ジョブズの最後の言葉です。人生の最期を迎えた時の後悔をテーマにした作品なので、より深い表現を目指して行きたいと思います。

さて、本日の料理は…
🍳 豚キムチ丼
🍳 白身魚のフライタルタルソース添え
🍳 いんげんのごま和え
🍳 薬膳味噌汁

2026年10月5日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

昨日、伊勢崎の境総合文化センターでフリューディヲン朗読コンサート”交響組曲シェヘラザード”と“菊池寛のアラビアンナイト”が開催されました。

正直、事前練習では演奏の感情表現が十分とは言えず、3人のアンサンブルも調和が取れていませんでした。しかし、午前中のリハーサルではまずまずのレベルにまでなって来たので一安心していました。

それが120人を超えるお客様を前にした本番になると、四人の心にスイッチが入ったのか、それまでの表現とはまるで別人の様な朗読と演奏を繰り広げてくれました。

やはりプロというのは本番では見違える様な演奏をしてくれます。練習では気持ちが入ってないとは言いませんが、チェックするポイントが違うのでしょう。どうでも良いところは流しておいて、肝心の場面になると一気にギアを上げて聴く人を圧倒する演奏を見せてくれます。

長くアマチュアバンドを指導してきた人間としては、練習で出来ないことは本番で出来るはずがないと、何度も繰り返させながら出来るまでやらせたものですが、プロは気持ちのスイッチをどうやって入れてもらうかが大事なのです。

これは音楽に限らず一般社会にも言えることなのかも知れません。本気にさせれば人間には予想外もしない能力が潜んでいるものです。

こんな素晴らしいコンサートにしてくれた出演者の皆さん、裏方のスタッフ、最後まで水を打った様に耳を傾けてくださったお客様に心から感謝です。

さて、本日の料理は…
🍳 鍋焼きうどん
🍳 ぶりの照り焼き
🍳 きんぴらごぼう
🍳 なめこのみぞれ味噌汁

2026年10月4日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

本日14時から伊勢崎の境総合文化センターでフリューディヲン朗読コンサート”交響組曲シェヘラザード”と“菊池寛のアラビアンナイト”が開催されます。

前半の部では、 『アラビアンナイトの出来たわけ』 の朗読で、妻に不貞を働かれた憎しみから次々と女性の首を刎ねた国王の心をシェヘラザードが千夜一夜に渡って話を聞かせることで国王を改心させた経緯が語られます。

続いて、シェヘラザードが国王に聞かせた『船乗りシンドバッド』四度⽬の航海の話で、シンドバッドは数回に渡る航海でその度ピンチに陥りますが、九死に一生を得ることで財を成します。

次の『アリ・ババと四⼗⼈のどろぼう』では貧しいアリ・ババと裕福な兄のカシム兄弟がどろぼうの盗んだ財宝を手に入れたことで、兄のカシムはどろぼうに殺されてしまい、どろぼうは財宝を取り戻すためにアリ・ババを襲撃に来ますが、召使いの機転により難を逃れます。

しかし、憎しみは新たな憎しみを生み出すばかりで、愛によって自分を解放することで憎しみは赦されることが描かれます。

島のしきたりによって生き埋めされてしまうシンドバッドの島民への憎しみや、財宝を横取りされたどろぼうの憎しみや、兄のカシムを殺されたアリ・ババのどろぼうへの憎しみや、アリ・ババに仕返しに来たどろぼうへの憎しみなど、様々な立場の憎しみが描かれます。

これらの朗読の合間に交響組曲シェヘラザードが演奏され、最後は国王から王妃に迎えられることになったシェヘラザードの国王への憎しみが、国王に命じられて女性の首を刎ね続けた父親への愛によって赦されたことが音楽によって描かれます。

今回は200人が定員のホールなので、座席が足りなくなることはないと思いますので、ぜひお出かけください。

さて、本日の料理は…
🍳 海老とアボカドのジェノベーゼパスタ
🍳 はんぺんのフライ
🍳 ベイクドチーズケーキ
🍳 キャベツとベーコンのスープ

2026年10月2日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

10月4日(日)境総合文化センターで開催されるフリューディヲン朗読コンサート“交響組曲シェヘラザードと菊池寛のアラビアンナイト”の最終合わせも終わり、本番を待つばかりになりました。

初めてフルートとアコーディオンという組み合わせの演奏を聴いた時は、アコーディオンの音がフルートより倍ぐらい大きいので、バランスを調整しないといけない難しい編成だと思いました。

しかし、以前プロコフィエフの「ピーターと狼」を演奏した際、アコーディオンはリード楽器なので、オーケストラの弦のしっとりとした音と金管楽器の華やかな音に近い音になることを知りました。

それまで昭和歌謡の伴奏楽器というイメージが拭えないアコーディオンという楽器でしたが、フルートとピアノとアコーディオンを組み合わせるとまるでオーケストラの様な音になるのです。

それを知って以来、オーケストラ作品をやるならフリューディヲンに任せようと決めました。そこから誕生したのが「名曲原作探訪コンサート」であり、主にオーケストラの名曲の原作作品の朗読と演奏を組み合わせたシリーズ企画として来年以降も継続して行くつもりです。来年度の企画も決まり、すでに朗読原稿書きとオーケストラ譜を三重奏に編曲作業に取り掛かっています。

さて、本日の料理は…
🍳 海鮮丼
🍳 鰻の厚焼き卵
🍳 ホタテのカルパッチョ
🍳 豚汁

2026年10月1日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

合唱曲「大地讃頌」などを手がけた作曲家の佐藤眞さんが21日、誤嚥性肺炎で88歳で亡くなりました。佐藤氏の1962年に作曲した混声合唱とオーケストラのためのカンタータ「土の歌」の終曲「大地讃頌」は、学校の卒業式で歌われるなど広く親しまれました。

私も現職時代、授業や部活で「大地讃頌」を取り上げ、特に吹奏楽部では歌う吹奏楽部を目指していたこともあり、NHKの合唱コンクールにこの曲で出場したこともありました。

吹奏楽の様な器楽は、指使いが合っていればある程度音程は楽器が作ってくれますが、合唱は自分で音程を作らなければならないので、ソルフェージュの練習に合唱は打って付けでした。また合唱は歌詞を伴うので、言葉の意味を音楽で表すための絶好の教材となりました。

混声合唱とオーケストラのためのカンタータ「土の歌」の終曲「大地讃頌」は、「土の歌」全7楽章の最後の曲なので、「大地讃頌」を歌う時には、必ず「土の歌」全曲を聴かせてから練習に入りました。

作詞の大木惇夫氏は原爆が落とされた広島県の出身であり、50歳で太平洋戦争の終戦を迎えるなど、人一倍戦争の悲惨さや原爆の恐ろしさを体験している方です。それだけに原爆投下による大量殺戮の恐ろしさと戦争に突入した人間の愚かさをテーマにした「土の歌」を理解しておかないと、終曲「大地讃頌」の言わんとしていることを音楽で表現できません。

私は高校の教師だったので、中学校の卒業式での定番曲である「大地讃頌」をどのように指導されていたのかは知りませんが、曲の生まれた背景、歌詞の意味を理解せずに音符を音にしたとしても、教育効果は半減してしまうと思います。

佐藤眞氏も大木惇夫氏も亡くなってしまいましたが、佐藤氏と大木氏の平和への願いはこの曲とともに後世に歌い受け継がれて行くと思います。

さて、本日の料理は…
🍳 エスニック焼きそば
🍳 アジアン生春巻き
🍳 エスニック酢豚
🍳 しじみのエスニックスープ