シェフヒロサワの徒然日記 2026年8月

2026年8月1日

今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!

音楽性という言葉がありますが、音を通じて感情や物語を表現する能力・才能、またはその楽曲やアーティストが持つ音楽的な傾向や特徴のことを指し、単に正確な音符をなぞるだけでなく、リズム、強弱、音色をコントロールして聴き手の心を動かす「表現力」の深さを指します。

SNSやYouTubeで演奏動画を見ていると、エクスタシーに浸りながら演奏するしている人を見ることがあります。おそらく本人は音を通じて感情や物語を表現しているつもりなのでしょうが、音楽の流れの中で長調から単調に転調したり、和音がテンションコードになって不協和音が散りばめられた小節になっているのに、そんなことはお構いなしにエクスタシーに浸った顔で演奏しているのを見てしまうと、この人の音楽性は疑わしいと思ってしまいます。

私は音楽性というのは顔の表情の様なものだと思っていて、心の動きが自然と口元や目に出てしまう様に、本人が意図的に作り出すものではないと思っています。作り笑顔はどんなに笑顔を作っても目が笑ってなかったりする様に、その人の感じている感情や物語が自然と音に出てしまうのだと思います。

先日8月2日の「注文の多い料理店」の朗読と演奏の最終練習を行ったのですが、ピアノの藤井由香さんのフレージングとそれに伴うアゴーギグ(テンポの揺れ)が絶妙だったので、そのことを本人に伝えたところ、本人は全く意識しておらず、ただ自然に弾いただけですとあっけらかんとしていました。これこそ音楽性というものの正体で、豊かな人は喜怒哀楽が顔に出る様に、その人の心の中の喜怒哀楽が音に出てしまうのだと思います。

優れた音楽家を目指す人はいつも表情豊かであることを心がけると、自然と音楽性が豊かになると思います。だからミュージシャンなのに俳優でも成功している人が多いのは、そんなところにも秘訣があるのだと思います。

さて、本日の料理は…
🍳 ズッキーニの麻婆豆腐丼
🍳 鶏肉のカシューナッツ炒め
🍳 生姜と大根の中華スープ仕立て
🍳 卵ときのこの中華スープ