2026.5.25(月)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
8月2日(日)に前橋文学館で開催される佐藤美香朗読オーボエコンサートの演目を決める際に、宮沢賢治作品を取り上げることにして、テーマは「命の尊厳」と「その命をいただくということ」と決めたのですが、作品を「よだかの星」にするか「注文の多い料理店」にするかで迷いました。
「よだかの星」は醜い容姿のよだかが周りの鳥たちからいじめられ、生きる望みをなくした中で、虫たちの命をいただいて生きている自分の命を絶つために、太陽に向かって飛んで行き、やがて夜空に輝く星になるという物語です。
一方、「注文の多い料理店」は狩りのために森に入った2人の紳士が山猫が営むレストラン「山猫軒」に迷い込み、危うく自分たちが料理されて猫に食べられそうになるところを、森の中で死んだはずの猟犬に救われるという物語です。
宮沢賢治の本心は、他者の命をいただいて生きることの罪を悔い改め、成仏して星になった「よだかの星」の方にあるのだと思いますが、それではあまりに宗教的で観念的過ぎ、多くの方に理解していただくには難解な作品なので、動物の命を無碍に扱う人間も悪いが、それを懲らしめるために人間を料理して食べてしまおうとする山猫も悪いと、猟犬に両成敗される「注文の多い料理店」を選ぶことにしました。
しかし、この作品中に宮沢賢治が撒いた伏線に気付く人は少ないと思うので、「注文の多い料理店」とは別の4つのエピソードを前半の部に散りばめることで、宮沢賢治がこの作品で何が言いたかったのをわかりやすくしたコンサートになっています。6月の発売開始まで、もうしばらくお待ちください!
さて、本日の料理は…
🍳 あさりのパエリア
🍳 逆ロールキャベツ
🍳 ほうれん草の胡麻和え
🍳 玉ねぎとベーコンのコンソメスープ
2026.5.24(日)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
今年の音楽畑の主催するコンサートの準備が着々と進んでいます。しかしまだ本番までしばらくあるので、この隙間を使って来年度の企画の詳細を詰めています。
日本文学コンサートシリーズでは、梶井基次郎を取り上げる予定なので、その作品中にどういう音楽を仕込むかを検討しています。
名作原作探訪コンサートシリーズでは、プロコフィエフの作品を取り上げる予定なので、原作となった作品のどの脚本を使うかを検討しています。
世界音楽紀行コンサートシリーズでは、昨年がハンガリー、今年がフランスなので、来年はどの国の作曲家を取り上げるかを検討しながら、候補となる10ヶ国の歴史や気候、自然や文化、グルメなどの周辺情報を調べています。
世界文学コンサートシリーズでは、クリスマスに因んだ名作文学作品を取り上げる予定なので、友情、勇気、貧困、教育、家族への思いをテーマに、子どもの視点と大人の視点が交差する成長物語に合った楽曲を検討しています。
コンサートの準備が本格化してしまうと目の前のことに追われてしまい、来年のことなどを考えている暇も余裕もなくなってしまいます。今だからできる下拵えにじっくり時間をかけて、来年に備えたいと思います。
さて、本日の料理は… 🍳 しそ鮭フレーク卵かけごはん 🍳 さばの味噌煮 🍳 みぞれづゆの揚げ出し豆腐 🍳 豚汁
2026.5.23(土)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
伏線回収という手法がありますが、最後に『ああ、そういうことだったのか!』と、一気に謎が解ける快感を与える表現方法です。
一方、良く似た言葉で「フラグ回収」というのがありますが、これはドラマや推理小説の中で、事件の犯人がそれとなく分かるような言動や描写があり、 『自分が予想していた通りの展開になった』という際に使われる言葉です。
特にドラマなどで、犯人が誰なのかが予想できる様な場面を予め仕込んでおく様な手法を指しますが、これは答えをチラ見せするようなもので、1時間番組の様に短い尺の中で話を完結させるには便利ですが、伏線回収の様な「ああ、そういうことだったのか!」という驚きと納得感はありません。
そう言う意味で、今年の音楽畑が主催する朗読コンサートは、全て伏線回収を狙った構成になっています。宮沢賢治の「注文の多い料理店」、リムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」、ディケンズの「クリスマスキャロル」をより深く楽しんでいただくために、あちこちに鍵を解く情報や描写が散りばめられています。
ただ音楽を聴くだけでなく、音楽と文学の融合による謎解きにより作者が伝えたかったことを、より奥深く楽しんでいただきたいと思います。
さて、本日の料理は… 🍳 醤油ラーメン 🍳 白菜とエビの中華炒め 🍳 豚バラと豆苗の中華和え 🍳 トマトの中華スープ
2026.5.22(金)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
高校で音楽教師を務めていた私が、それまで全く縁がなかった吹奏楽をやり続けられたのは、初任者研修の際に会場校であった前商の部活を見学して行きなさいと言われたことがきっかけでした。
4月に新設校に赴任となり、同時に新設された吹奏楽部の顧問を任せられましたが、楽器はない、部員はいない、楽譜はない、金はないからのスタートだったので、借り物の楽器で音が出ればみんなで大喜びという、出来立てホヤホヤの部活でした。
そういう状況で予備知識なしで前商の練習を見学したので、そこはまるでこの世のものとは思えない別世界でした。
まず無駄なおしゃべりをしている部員がいません。加えて生徒の移動の際の歩くスピードが尋常ではありません。そして練習が始まると、リーダーの生徒が指示を出す度に、全員が大きな声で「ハイッ!」と返事をします。
私の学校では練習中も移動する際も、ダラダラおしゃべりするのが当たり前でした。加えてあんなに大きな声で返事をするのを見て、これは文化部ではなく運動部以上だと思いました。
しかし、極め付けがそのサウンドでした。言葉で形容するのは難しいのですが、今まで聴いて来た吹奏楽の「ブラバン」という感じの、乱暴で響きも乏しく音程も悪い音というイメージを払拭させるビロードの様な、今まで聴いたことのない音でした。
「憧れとは自分もやってみたいと思うこと」と言いますが、まさにうちの学校の生徒にもこんな音を出させたい!と思うようになり、そのためまずは部活中のおしゃべり、時間厳守、返事の声から変えて行きました。
しかしほとんどが初心者の子だったので、中学校の時に刷り込まれている習慣や音がないので、時々前商と合同練習をさせていただき、その規律と音を身体の中に染み込ませました。そうするうちに「自分たちにもできるかも知れない」と思い始める部員が出始め、翌年初出場した吹奏楽コンクールで金賞をいただくことが出来ました。
「憧れ」は最大のモチベーションであり、それが「結果」をもたらした時、憧れは自信に変わります。部員は8人からスタートしましたが、翌年が22人、3年目が45人となり、4年目こそはA組で金を目論んでいたのですが、その春になんと自分が前商に異動になってしまいました。
さて、本日の料理は… 🍳 サバのグリルサンド 🍳 イタリアンなすステーキ 🍳 ズッキーニとツナのイタリアン和え 🍳 トマトオニオンスープ
2026.5.16(土)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
美術教師であった父はいつも絵を描いていたので、家の中の至る所に絵が飾ってありました。加えて母は華道の先生であったため、家の中は毎日絵画展と華道展のようでした。
そんな中で育った私は絵や花が家の中にあるのが当たり前だったので、どちらにも興味を持つ事なく、気がつけば音楽の道を歩むことになりました。
しかし、親からのDNAというのは不思議なもので、両親の作り出す作品は技術的には優れているものの、ハッと思わせるような独創性を感じることはありませんでした。よく職人は技術が問われ、芸術家は独創性が問われると言いますが、私自身両親とは異なる道に進んだものの、私の作り出す音楽には独創性が欠けていることにずっと悩み続けていました。
でもよく考えると、父も母も私もいずれも先生という仕事を通しての美術、華道、音楽だったので、あまり独創性が強すぎると変人呼ばわりされてしまい、先生という仕事には適さなかったのかも知れません。だから芸術家ではなく職人というDNAを受け継いだので、それを職業として生きて来られたとも思います。まあ、それもいいか。
さて、本日の料理は… 🍳 醤油ラーメン 🍳 麻婆豆腐 🍳 きゅうりとツナの中華和え 🍳 中華風わかめスープ
2026.5.15(金)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
10代の頃に音楽に目覚めて以来、音楽ってなんだというのが私の命題でした。そして今、音楽は心を映す鏡だと言うのが私なりに導いた結論です。
その前にそもそも「心」とは何かについてまとめると、 「心」とは、脳や身体・環境との相互作用から生じる、意識・感情・思考・意志などの主観的な体験とその働きの総称と理解されます。何やら難しく聞こえますが、平たく言えば、「心」とは気持ち・感情・考え・性格などを広く含む概念です。
だから音楽をする時に楽譜というものが存在しますが、それは音を記録保存するためのデバイスであり、楽譜通りに演奏したからと言って、気持ち・感情・考え・性格などを表現することにはなりません。
それらはあくまでも演奏する人が自分なりの解釈に基づいて、ここはどういう気持ちなのかとか、どういう感情なのか、どういう考えなのか、その場面の人物の性格や行動様式を音で描写することによって、初めて音楽になるのだと思います。
だから音楽になる前の環境や状況、登場人物の感情、気持ち、意思といった「心」の動きを音で映し出したのが、音楽なのだと思います。それだけに音楽家に求められる最も大切な能力は、豊かな想像力と感受性なのだと思います。
さて、本日の料理は… 🍳 マグロの漬け丼 🍳 ブリの照り焼き 🍳 きんぴらごぼう 🍳 玉ねぎと油揚げのお味噌汁
2026.5.12(火)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
プロ野球では1球団あたりの支配下登録選手数が70人と決められているため、ドラフト会議で毎年100人程度の新人選手が入団してくるという事は、毎年100人程度の選手がクビになります。
これはどのプロスポーツ競技でも同じで、契約してくれる球団がないと肩書きは元プロ選手となり、現役プロではなくなってしまいます。つまり球団から必要とされる選手がプロであり、必要とされなくなったらプロではなくなってしまいます。特にプロは結果が全てとも言われ、成績が悪ければどれだけ頑張ってもクビになってしまいます。
それに対して音楽の世界では音楽事務所と契約している人もいますが、大半は自称プロの個人事業主です。プロ野球選手も個人事業主ですが、球団が個人事業主である選手と契約を結び、戦力外となった選手たちは引退扱いとなり、プロを名乗ることはできなくなります。
しかし、音楽家は自分がプロだと思えばプロを名乗ることができます。では、プロの音楽家の結果や成績とは何を指すのでしょうか?
まずコンクール等での受賞歴、どの先生の下で研鑽を積んだのか、どういうコンサートに出演したのかが過去の実績となり、コンサートの内容が事前に精査された結果が、公的機関からの後援や協賛という形で保証されることになります。
その上でどれくらいの集客があり、どれくらいの収益があり、アンケートなどによりどういう評価を得られたのかがその人の評価となります。
娘が留学していたパリでは、プロテストというものがあり、そのテストに合格しないとプロの音楽家としての活動ができないので、娘はその試験を受けてパリでプロとして活動できる資格を得ることができました。プロ野球でも入団テストを実施する球団がありますが、それに合格した選手が球団と契約ができるというシステムは非常に合理的だと思います。つまり、その音楽家の商品価値はお客様が決めるのではなく、音楽事務所や審査員が決めるのが客観性を担保する一番の方法だと思います。
ニュースで時々自称コンサルタント会社役員とか、自称会社員とか自供に基づいてはいるものの、裏付けが確認できない場合は自称〇〇と呼んでいるようです。自称プロの音楽家というのも、それに近い胡散臭さを感じます。
お客様のために演奏してもらい、主催者がギャランティを支払うのがプロですが、自分のために演奏した入場料をギャラとして懐に入れてしまうのは、脱税行為であり著作権法違反です。日本においても、客観的な裏付けのないプロはアマチュアで良いのではないでしょうか。
さて、本日の料理は… 🍳 ビビン麺 🍳 ヤンニョムチキン 🍳 わかめとレタスの韓国風サラダ 🍳 卵と鶏肉の餅入りスープ
2026.5.11(月)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
2日続けてコンサートにお邪魔してきました。昨日は教え子たちが多く所属するアンサンブル・シエールの演奏会でした。実は懇意にしているブルースカイミュージックの福田啓司さんから、昔作曲したコンサートマーチ「青空の下で」をリニューアルしたので、どこか演奏してくれるバンドはないかと相談された際に、教え子が団長を務めるアンサンブル・シエールにお願いしたところ、高校時代に毎年高校総体の開会式で演奏していた曲なので改訂版があるのならやってみたいと快諾をいただいたこともあり、久しぶりにシエールのコンサートに足を運ぶことになりました。
当初はいいおじさんおばさんになった教え子がどんな演奏をするのか興味津々でしたが、歳を感じさせない良質なサウンドと、スクールバンドの様な完成度の高い演奏に驚きました。ここ数年コンクールにも出ていなかったので、勝手に値踏みをしていた自分が恥ずかしくなりました。
学生時代、コンクールで金賞、県代表になるのが当たり前という中で吹奏楽に取り組んで来た彼らは、もう他者からの評価を気にすることなく自分たちの演奏を楽しみたいという理由で、コンクールに出ずに音楽を楽しみたいというスタンスで活動している様でした。
市民バンドもそれくらい成熟して来たのであれば、更に深い楽曲理解や、時間芸術に必要な餌撒きや伏線回収の仕掛けを演奏で表現できる高度なアンサンブルを期待したいと思いました。技術的な課題解決に忙殺されることのない大人の演奏ができるバンドが、群馬にひとつくらいあっても良いのではないかと思いました。シエールの未来に期待します。
また、多くの教え子たちがお客として来ていたこともあり、久しぶりの同窓会の様になって楽しいひと時を過ごすことができました。
さて、本日の料理は… 🍳 バターチキンカレー 🍳 ねぎ塩レモンチキン 🍳 タコのマリネサラダ 🍳 ターサイのツナ和え 🍳 丸ごと玉ねぎスープ
2026.5.10(日)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
昨日、知り合いから声をかけていただき、群馬県内の若手音楽家たちによるコンサートにお邪魔してきました。「知られざる名曲の饗宴」というタイトルだったので、鉄板ネタをやってもなかなか人が集まらない群馬でこんなコンサートやって大丈夫なの?と思いながら会場入りしたものの、開演5分前になっても客席はガラガラ。324席が定員なのに結局実観客数は35人という状態でした。
選曲も演奏も情熱的な内容でしたが、これでは誰のために何を目標に開催したのか疑問に思わざるを得ませんでした。
私は音楽事務所を始めてまだ7年しか経ってないので、経営が何たるかはよく分かってないのですが、まずメインユーザー(音楽家の場合は観客)に満足と感動を与えられるかは当然として、エンドユーザー(主催者)にリピーターと利益をもたらしたかが肝要だと思っています。
例えば飲食チェーン店の場合、メインユーザーであるお客様に出した食事と接客に満足してもらうのは当たり前ですが、それにより口コミで広かった情報によりお店に客が殺到し、リピーターが増えることでエンドユーザーである会社に信頼と利益がもたらされます。
飲食チェーン店では店ごとに独自メニューを期間限定で販売することがありますが、それがヒットすれば店長の株は上がり、不人気に終われば店長の降格が待っています。
今回のコンサートの様なニッチな企画は専門家には面白いかも知れませんが、経営的には大失敗です。その他、曲間のMCもどこかに書いてあった解説文をそのまま読み上げている様な人が多く、自分の言葉で喋っている人はほとんどいませんでした。若手はお客様に自分のことを知ってもらうことが重要ですから、まず自己紹介はマストですし、こんなに少ない人数なのですからお客様との対話やジョークもどんどんすべきでした。
若いということは素晴らしいことですが、その分たくさん経験してリピーターを増やすために勉強する必要があります。お客様が全然おらず拍手もまばらなのに、舞台の上で自分だけ気持ち良く演奏しているのではアマチュアです。
暑い日も寒い日も雨の日も風の日もストリートで頑張っているミュージシャンの方がはるかにプロです。彼らはいつか武道館を満員にしてやるという野心を持ちながら音楽に向き合っています。プロの音楽家とはそういうものです。
だから最初はインディーズであってもこいつらは客を呼べると判断されれば、大手音楽事務所から優遇された条件で声がかかります。逆に以前ヒットしたことがあっても客を呼べなければ契約打切りが待っているのが音楽家の現実です。彼らに今後どういう未来が待っているのかは、彼らの考え方次第だと思いました。
さて、本日の料理は… 🍳 ネギとチキンの照り焼き丼 🍳 ぶり大根 🍳 にんじんのごま塩昆布和え 🍳 落とし卵のお味噌汁
2026.5.8(金)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
阪神タイガースの藤川監督は、試合後のインタビューで選手の名前を出して批判しないことで有名ですが、先日の中日戦で連敗を喫した際に先発登板した門別投手と早川投手を名指して、「本当にプロらしい練習と取り組みをしていかなければいけない。まだまだアマチュアですね。」と述べたことがマスコミを賑わしました。
藤川監督の言葉の真意までは分かりませんが、私も音楽事務所を経営する人間として、プロの音楽家とアマチュアの音楽家の違いについていつも考えています。
まず音楽もスポーツもプロである以上、結果が全てだということです。プロスポーツの場合は勝敗であり、プロミュージシャンの場合は求められたことに対応できるかです。
そのためプロ野球でいえば160キロを超える球速を持っていたとしても、ヒットやホームランを打たれてしまったら意味がありません。だから自分の速球で空振りの三振を奪いたくても、ベンチや捕手から打たせてアウトにさせるボールを投げろと言われたら、本意でなくてもそれを投げてアウトを取ることがプロの仕事です。
今回の2人の投手の様に自分の欲望を満たすための投球をして、立て続けにヒットを許してしまったら、アマチュアの仕事になってしまいます。つまり自分の理想像を追求するのではなく、相手に応じた投球ができるかがプロだと藤井監督は言いたかったのだと思います。
同じ様に音楽家は客席にいる観客が何を求めているのかを感じ取るセンスがないと、ただ自分の言いたいことだけを一方的にしゃべっているだけになってしまいます。これはアマチュアの仕事です。プロミュージシャンは客席の空気を察して、退屈そうにしているなぁとか、もっと激しく情熱的なものを期待しているなぁとか、客席の雰囲気を感じ取って、求められているものをすぐに演奏を通じて提供できるのがプロの仕事です。
だからこそ一流レストランのコースメニューを提供するシェフの様に、一品一品丹精こめて作り上げた作品を変化を持たせながら、飽きることなくお出しして、味を楽しんでいただくのがプロの仕事です。
だから自分の好みなんてどうでも良いことであり、一人でも多くのお客様に喜んでいただき、リピーターになっていただくためにメニューや食材選びに注力するのがプロの仕事だと思います。やはり行列ができるお店には、それだけの理由があります。
以前勤務していた学校で、「この仕事をお願いしたいんだけど」と言うと、「やったことないのでできません」、「こんな大変な仕事は私には無理です」と言うベテランの先生を何人も見てきました。そのため若手の有望株にお願いしてみると、気持ちよく受けてくれました。
やはりプロも声がかかるうちが華です。声をかけても無駄だと思われてしまったら、その人に大事な仕事が回ってくることは二度とありません。あの時進んで仕事を受けてくれた有望な若手は、今では校長や指導主事になって後輩の育成に尽力しています。
さて、本日の料理は… 🍳 親子丼 🍳 鶏もも肉とほうれん草の塩麹炒め 🍳 いんげんのごま和え 🍳 じゃがいもと白玉の味噌汁
2026.5.5(火)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
先月、高市早苗首相が官邸を訪問した英国の伝説的ロックバンド「ディープ・パープル」と面会しました。私とほぼ同世代の高市総理ですので、青春時代のバンド「ディープ・パープル」はまさに神だったはずです。
しかし時の流れというのは無常なもので、あの頃の若者たちも今や全員白髪となり、日本公演を控えてはいるものの、立派な「おじいちゃんバンド」になっていました。
これはディープパープルに限ったことではなく、時々テレビで取り上げられる懐メロの歌番組に登場するメンバーも、みんな70代を超えるおじいちゃん、おばあちゃんになっています。
その歳でよく息が持つなとか、この声量はすごいなと思うものの、やはり外見は誤魔化せません。でも誰も知らない最新作よりも、かつて大ヒットした作品をリクエストされるせいか、おじいちゃんに「君を抱いていいの?好きになってもいいの?」とすり寄られたら思わず引いてしまいます。みなさんそれに目をつぶって、よく我慢しているなぁと感心してしまいます。
しかし70歳を超えてもまだ女性に恋をする歌を歌えるのは、その気力がある証拠ですから大したものです。おそらく歳はとってもまだまだ中身は青年なのでしょうね。
さて、本日の料理は… 🍳 韓国冷麺 🍳 チーズタッカルビ 🍳 チャプチェ 🍳 ふきの土佐煮 🍳 スンドゥブチゲ風スープ
2026.5.3(日)
今日もシェフヒロサワの『音楽畑で豊かな時間』のコーナーです!
60歳で定年退職になった時、なんでこんなに元気でバリバリ仕事もできるのに辞めなければならないのか!と思っていました。特に教育長からの辞令に、「〇〇高等学校校長の任を解く」のと記載されていたこともあり、要するにクビかい!と内心腹が立ったものです。プロ野球で言えば複数年契約が切れた途端、来年はもう契約しませんと言われたようなものだったからです。まあ再雇用を希望しなかったので、当たり前なのですが。
しかし、セカンドキャリアはパリから戻ってきた娘のために音楽事務所を起業すると決めていたので、全く後ろ髪を引かれることなく教育界とは縁を切りました。しかし、口では言うのは簡単ですが音楽事務所って何をするの?というところからのスタートだったので立ち止まっている暇などなく、毎日があっという間に過ぎて行きました。
そして退職した年の12月に個人事業主として届を出して第一歩を踏み出しましたが、その直後から新型インフルエンザ(コロナ禍)が流行り始め、営業しても全く仕事がもらえず、早くも開店休業状態になってしまいました。
それから自転車操業を繰り返して今に至りますが、本当にこのスタートアップの5年間は大変でしたし、とても充実した日々でした。
今までは先が見えない不安との闘いでしたが、ようやく音楽事務所としての活動も軌道に乗り、ロケットで言えば打ち上げ段階が完了し、安定飛行段階に入った感じです。
ウォーキングしているといつもノスリが近寄って来るのですが、カラスと違ってノスリはほとんど羽ばたくことがなく、まるでグライダーの様に翼を広げて風に乗ります。
それに比べてひばりは懸命に空中で羽ばたきながら、美声を響かせています。どちらが良いということではなく、全く羽を動かさずに風を読んで空に舞い続けるノスリの姿は、定年後のセカンドキャリアを生きる人間にとっては理想的な姿に映ります。
さて、本日の料理は… 🍳 カツ丼 🍳 豚の塩麹生姜焼き 🍳 茄子の煮びたし 🍳 里芋のお味噌汁












