2025,1,21
第13回 街の様子 〜冬〜
今回は冬のブダペストの雰囲気をお伝えしようと思います。今の時期はキリスト教信仰の国では欠かせないクリスマスと、ニューイヤーの二大イベントに向けて街中がライトアップされ、マーケットも開催されました。初めて海外で過ごすクリスマスと年越しがどうだったのか、私自身の体験も交えながら、レポートしようと思います。
—クリスマス
私にとって今年は、初めて海外で過ごすクリスマスでした。24日と25日の二日間に向けて、街中がライトアップされました。あまりの規模の大きさから、クリスマスは本当に欠かせない行事であることを実感しました。こういう国を挙げての取り組みが、より一層一体感を生み出しているんだなと思いました。ある場所では並木通りの木々に、ある場所では大通りの配線に「メリー・クリスマス、ハッピーニューイヤー」の文字付きで、イルミネーションが取り付けられました。だいたい夕方からライトアップされ、薄暗い雰囲気によく映えていました。
【街のイルミネーションの様子、街灯もトラムまでも装飾されていました。】
せっかくなので、23日にイシュトヴァーン大聖堂で開催されたクリスマスマーケットに行きました。色々なお店があり、温かい食事と飲み物や伝統工芸品など、目移りするものばかりでした。ホットワインを片手にぐるっと一周し終えたタイミングで、まさかプロジェクションマッピングが始まりました。約2、3分ほど音楽とともに映像が映し出され、異空間にいるような不思議な感覚になりました。その日は天候も悪く人混みもすごかったので、30分ぐらいの滞在でしたが、良い経験になりました。
【イシュトヴァーン大聖堂のクリスマスマーケットの様子。午後4時半でこの暗さだが、賑やかだった。】
さて、25日のクリスマスの当日は、音楽院の方々とパーティーをしました。主催者のお家にお邪魔して、みんなで手分けして料理をしました。
【クリスマス会の様子、色々な料理ができて豪華でした。】
23日から25日にかけては祝日ということもありスーパーが閉まる事もあって、その前日の22日に買い出しに出かけました。これはヨーロッパらしいというか、生活面に支障が出るような事が多々起きます。集まった人たちはこちらに住んで年数が経っている人ばかりで、どういうことが大事で、あれは気をつけるべき、といった色々な知恵話で盛り上がりました。聞くところでは、それぞれのお家で集まりクリスマスを過ごすのがリスト音楽院生の習慣だそうで、実際にみんなそれぞれで集まっていたようです。私の友人のヨーロッパ出身の人は早々に家に戻り、家族と過ごしたようです。クリスマスを家族以外で過ごすのは初めてでしたが、良い思い出となりました。
—ニューイヤー
「年越しの日の出にはご利益あり」という言い伝えもあるので、ここブダペストの日の出を拝んでみようと、知人の人たちと一緒にゲレールトの丘に登りに行きました。
【ゲレールトの丘での様子。道中の一面雪景色になっている。】
実際に行ってみるとそれなりの高低差があり、約20分で街の一角が見渡せるほどでした。ただ早朝だったのと明け方から雪が降り初めていたので、究極の寒さを体感しました。結局、みんなで30分ほど待ってみたものの、霧が酷く視界が悪いのもあり、残念ながら日の出は見れず、断念して解散しました。知り合いの方からの情報では、天候が良ければ本当に良い景色を一望出来るとのことなので、いつか来られた際は年越しに関係なく、チャレンジしてみるのも良いかもしれません。
さて次回からは、音楽院の授業とレッスンの様子についてお伝えしようと思います。新学期から目まぐるしく週が過ぎていき、日本の大学院とは違い、実技にフォーカスした授業形態が基本であることは、やはり色々な面で鍛えられました。そんな授業内容がどのようなものなのか、詳しく書いていければと思います。